映画「タイタニック」公式サイト

映画「タイタニック」の感想・レビューをネタバレ込みで紹介!

大海原に浮かぶ豪華客船に乗り込んだ貴婦人や紳士や、身分を超えた恋愛模様、そして氷山との痛々しい衝突…。おおよそロマンチックな恋愛映画の代名詞のように語られがちな映画「タイタニック」ではあるが、一方でかなり壮絶かつ骨太な人間ドラマでもあるのだ。しかも主演は若かりしレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットという、美形コンビがとんでもない化学反応を起こしてくれる。

あまりに有名な作品ゆえに、内容を知らない人はいないと思いきや、実は観たことがない人も意外と多いらしい。確かに「長い映画」というイメージが先行して、「ラブロマンスはちょっと…」「船が沈むだけの話でしょ?」なんて偏見を抱いている方もいるようだ。そこで今回は、そんな食わず嫌いをぶった切る激辛目線で映画「タイタニック」の魅力をがっつりネタバレ混じりに語っていきたいと思う。

愛と悲劇が渦巻く海の上で、一体どれほどのドラマが展開しているのか? そしてなぜ今なお世界中の人々の心をつかみ続けるのか? 果たしてあのド迫力の沈没シーンは本当に見応えがあるのか? ぜひ最後まで読んでいただき、あなたのタイタニック観を更新するきっかけにしていただきたい。

映画「タイタニック」の個人的評価

評価:★★★★☆

映画「タイタニック」の感想・レビュー(ネタバレあり)

さて、ここからは映画「タイタニック 感想」「タイタニック レビュー」をキーワードに、作品の根幹に迫る濃厚トークを繰り広げていく。まず最初に言いたいのは、「この映画、ただのラブストーリーじゃない」ということだ。確かにジャック(レオナルド・ディカプリオ)とローズ(ケイト・ウィンスレット)のラブロマンスがメインに描かれているが、その裏側には当時の社会情勢や身分制度、船内を覆う緊迫感などが絶妙に盛り込まれていて、ただのお涙頂戴映画で終わっていない。むしろ、観れば観るほど「これ、ドラマとしてめちゃくちゃ濃いな…」と唸らされるのである。

物語の始まりは、海底に沈んだ豪華客船タイタニック号の財宝を探す現代パートからだ。潜水調査チームが発見したセーフに残されていた絵をきっかけに、老いたローズが当時の出来事を語り始めるという構成になっている。「いきなり沈没シーンからじゃないのか」と肩透かしを食らう人もいるかもしれないが、この回想形式のおかげで、観客は当時にタイムスリップしながらドラマにどっぷり浸かれるのである。

まず衝撃的なのが、ローズの婚約者キャルの性格がとんでもなく絞りカスレベルであることだ。金と権力を振りかざし、ローズを所有物のように扱い、そして傲慢な態度で周囲を見下すキャル。しかし、そのキャルの嫌味っぷりのおかげで、ジャックとローズの恋愛パートがよりドラマチックに際立ってくるのだから、人生何が役に立つかわからない。そもそもローズは上流階級に属しているものの、経済的にはいろいろ問題を抱えており、母親からも「金持ちと結婚して家を救っておくれ」というプレッシャーをびしびし浴びせられている。そんななか、自由奔放で貧しいながらも夢と情熱にあふれたジャックと出会ったら、一気に恋に落ちるのも無理はないというものだ。

タイタニック号自体は、当時「不沈船」と謳われていたが、結局氷山に衝突して沈没する。その悲劇的事実はあまりにも有名だからこそ、観る側は「いつ氷山にぶつかるんだ…」とハラハラしながらジャックとローズの恋物語を見守ることになる。しかも、その沈没までの間に二人の愛が加速していくのだから、いっそう切なさが増幅される仕組みになっているわけだ。ロマンチックなデッキシーンから、船首での名場面「I’m flying!」にいたるまで、青春の無謀さと儚さがこれでもかというほど描かれる。正直、あれを見ると「俺も船のへさきであんなポーズをやってみたい」と思ってしまうが、実際にやると船会社に怒られそうなので注意が必要だ。

さらに個人的に刺さったのは、三等船室の人々の熱気溢れるパーティーシーンである。上流階級のしきたりに縛られた退屈な晩餐会よりも、こっちのほうがずっと楽しそうだ。足を踏み鳴らして踊り狂うジャックとローズが、本当に生き生きとしている。ここで「やっぱり身分や金じゃなくて、心が通じ合うことが大事なんだな…」としみじみ思わされるわけである。ただ、あまりに楽しそうに踊っているもんだから、氷山の恐怖を完全に忘れそうになり、後半で訪れる地獄のようなパニックとの落差が激しすぎる。観る側としては「踊ってる場合じゃないぞ! 氷山近づいてるんだから!」と焦らされるのだが、同時に「まあ踊らなきゃやってられないよな…」という気持ちにもなってくる。人生のいいとこ取りって難しいものである。

いよいよ氷山との衝突が起こると、ここからは強烈なパニック映画の要素が炸裂する。船に大量に流れ込む海水、避難ボート不足による混乱、乗客同士の身勝手な争い……。本当に同じ映画の中でここまでテイストが変わるのかと驚くが、それが「タイタニック レビュー」における最強のスパイスとなっている。特に、階級による脱出の優先順位の描き方がえぐい。金持ちが先に逃げるため、三等船室の人々が閉じ込められてしまうシーンなど、「おいおい、命に上下関係はないだろうに!」と思わずツッコミたくなる。そして、そんな地獄絵図のなかでも必死にローズを守ろうとするジャックの姿が、もう泣ける。愛は氷山よりも固く、海水よりも熱いのかと思うほどである。

クライマックスの沈没シーンは、やはり一見の価値がある。船が真っ二つに折れて、あれよあれよと海に呑まれていく様子は、CG技術が今ほど進んでいない当時としては驚異的な迫力だった。しかも、乗客たちの絶望や必死に生き延びようとする姿がリアルすぎる。あまりに悲惨な状況であるにもかかわらず、楽団が最後まで演奏を続けるシーンなど、実話ベースならではの胸を打つ演出だ。もう「こんな沈み方はイヤだ!」と誰もが思うだろうが、その悲劇性が物語を一層深みのあるものにしているわけだ。

そして何と言っても有名すぎるラストシーン。漂流するローズとジャックの二人に容赦なく迫る死の淵…。板の上に二人とも乗れたのではないかという論争は今なお尽きないが、あれはもう愛という名のドラマを盛り上げるための宿命なのだろう。ジャックがローズを生かすために海へ沈んでいく姿は、ラブストーリー史に残る名シーンである。ひと昔前の少年少女は間違いなく「あんなふうに命を懸けて愛してみたい!」と涙を流したことだろう。現代のドライな視点から見ると「いやいや、もっと合理的に助かる方法あっただろ!」とツッコミたくなるが、そこはロマンを優先してあげるべきだ。実際あれがあるからこそ、映画「タイタニック」は何度観ても心を動かされるのである。

以上、激辛とか言いながら、結局はこの映画の魅力にベタ惚れなレビューになってしまった。しかし、やはり全世界が熱狂し、歴史的な興行収入を叩き出しただけのことはある。恋愛映画という枠に収まらず、人間の尊厳や身分格差、運命の残酷さなど、さまざまなテーマが詰まっているのだ。もしもあなたが「あれはメロドラマだろ?」と偏見を持っているなら、一度でいいからフル尺で観ていただきたい。3時間超えの長編だが、気づけばあっという間にエンドロールになっているはずだ。どうでもいいが、映画観た後は必ず海が怖くなるので、くれぐれも水辺に行く際は心の準備をしていただきたい。

「タイタニック」は古い映画だと思ってスルーするにはあまりにもったいない作品だということだ。確かに上映時間は長めだし、登場人物の行動にはツッコミ所も多い。しかし、それを上回るロマンとドラマがぎっしり詰まっている。もしあなたがまだ観ていないのであれば、ぜひこの機会に挑戦してみてはいかがだろうか。周囲の人々に「あのシーンってさ……」と語りたくなること請け合いである。そして観終わったあと、きっと「なんで今まで観なかったんだろう…」と後悔するほどの名作だと思う。ぜひ、氷山のように冷たい先入観を打ち砕いて、新たな発見と感動を味わってほしい。

映画「タイタニック」はこんな人にオススメ!

映画「タイタニック」は、単なる恋愛映画と侮るなかれ。実は人間ドラマ、パニック映画、そして歴史的背景をも兼ね備えた総合エンターテインメントといっても差し支えない作品なのだ。だからこそ、おすすめしたいのは「ちょっとロマンチックな映画を観たいけど、同時にハラハラドキドキのスリルも味わいたい!」という欲張りな方々である。デートムービーとしても申し分ないが、案外、一人でじっくり浸るのもオツである。

加えて、映画好きなら一度は押さえておきたい歴史的ヒット作だし、「長い映画は苦手なんだよ」という人にこそ挑戦していただきたい。3時間超えではあるが、途中で飽きるどころか後半は息を呑む展開が目白押しだ。また、純愛ものがややこっぱずかしいと感じる方でも、まるでテーマパークの絶叫アトラクションのような沈没シーンに圧倒されているうちに、気づけば物語の虜になっているだろう。

さらには「身分や階級の差を超えた愛なんて現実的じゃない」とうがった見方をしている人にも、ぜひ観てほしい。たとえ荒唐無稽に思える部分があっても、不思議と心を動かされるのだ。結局のところ、人間はロマンに弱い生き物なのだと再認識させられる。

名作の威力を体感したい方、愛の深さを疑っている方、あるいは人生にちょっと刺激がほしい方にもイチ押しの一本である。

まとめ

以上、映画「タイタニック」の感想・レビューを激辛の皮をかぶりながら熱く語ってきた。結論としては、「これを観ずして映画を語るなかれ」と言いたいくらいの金字塔的な一本である。ラブストーリーが苦手でも、沈没パニックの緊迫感とスペクタクル映像に圧倒されること間違いなし。逆に恋愛要素が大好きな人は、レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが織りなす美しくも儚い愛の軌跡に酔いしれるだろう。

やたら長い上映時間も苦にならず、あっという間にクライマックスへ突き進む脚本構成は見事というほかない。加えて、実話ベースの悲劇が持つ重みが作品全体に底知れぬ深みを与えている。ぜひ氷山に衝突する前に心の準備をして、テレビや配信サービスで視聴してみてほしい。きっと、あなたの中にあるロマンの扉が豪快に開かれるはずだ。